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by 鈴木 芳雄
2000年10月15日記
ござ
午後3時、室温は32.5度を指しています。多分、室外は35.6度といったところでしょうか。ミャンマー全体としては雨季の終盤で、しのきやすい季節になっているはずです。しかし、ここマンダレーでは時には激しい雨も降りますが、かんかん照りの日が続き、大変な暑さの連続です。夜明方になっても室温は30度ぐらいまでにしか下がりませんので、朝起きるとパジャマは汗びっしょりになっています。
この部屋に越えしてきた時、ベッドには竹で編んだ木目の荒い厚手のござと、日本の畳表に似た赤い縁取りのあるござの2枚が用意されていました。居合わせたミャンマー人がマットレスを提供してくれました。私は何の疑いも無く、2枚のござの上にマットレスを広げ、敷布を敷いて、その上に寝ました。この3カ月余、暑かったり、そうでもなかったりといろいろでしたが、とにかく乾季が近いのでもう少しの我慢と頑張ってきましたがこのところの暑さにすっかり参っていました。思案の末にはたと気付き、マットレスと畳表を入れ換え、敷布も止めました。勢いにのってパジャマもとめ、丸首の半袖と半ズボンという出で立ちで寝る事にしました。汗は変わらず出るのでしょうが、汗による悪戦苦闘から解放されました。畳表の感触を直接肌に感じ、生き返ったような気分で寝ています。
この話をミャンマー人にしたら。今は畳表が上、寒くなったらマットレスが上という答えが返ってきました。現地の人はマットレスなど使用しないようです。長年の経験で畳表の感触と汗ばむ肌マッチすることを承知しているのでしょう。誇張された話でしょうが、最も気温の上がる3月4月には暑さ対策の一環としてござを水で濡らすとさえいわれています。尚、今ゴザはマットレスの上に置いているだけですから搬出も簡単で、よく廊下に出して日に当てています。ひょっとした弾みでこんなところにも生活改善が進みました。
先月はミャンマー暦でいうところの6月にあたります。マンダレーの古い諺に「6月の太陽は川やのエビを殺す」とあるようにとても日差しが強いのです。今年もそうでした。
当初はその時分が暑さの峠かなと思っていましたが、さにあらず今月はもっと暑いような気がします。この辺りの状況は地球規模で広がっている異常気象のせいかも知れませんが、一日も早い、乾季の到来が待たれるところです。11月に入れば日中と夜間の温度差が拡がり、夜がすごしやすくなると聞かされています。
慣れない暑さへの対策として水浴びは一服の清涼剤です。しかしここで話題にしたいのは水は冷たければよいというものではないことを知った事です。水浴びはミャンマー人の生活には欠かせない習慣の一つで、判で押したように朝晩2回かなりの時間をかけて行います。暑い季節、ぬるま湯のような水での水浴びが快適なのです。日本で水浴びといえば夏の海水浴での場面を思い出します。シャワーのコックをひねると、いきなり冷たい水が飛び出し思わず身震いしたものです。こちらでは汲み置いた水ですから適当に温かく外気とよくマッチしています。ミャンマー人が時間をかけて入念に水浴びをする理由の一つ端がけるような気がします。私の寮などはポンプで屋上に汲み上げた水ですから、常に炎天下にさらされていて40度まではいかないまでも相当に温まっています。水浴びも又楽しいといった所ですが、世の中そう都合よくばかりはいかないもので当地特有の停電.断水は時間帯にもよりますが寮独特の因果関係も表面化します。そうなると水も出ない、扇風機も回らない、辺りは真暗なんていうことになりますが・・・・。
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