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by 西垣 佐人江
最終日。今日も皆朝から早い。私達も今日は朝7時のバスでヤンゴンに帰るため早起きをした。このゲストハウスからバス停留場まではけっこう遠い。前日に切符を買い求めた時、ピックアップを申し出ると快く引き受けてくれる。何が起こるか分からないミャンマー。私達は6時半過ぎから道路に出てバスを待っていた。道路を走っている車のほとんどは、今着いたばかりの大型バスや家族ぐるみの車、そして私達のように家路へと急ぐ車で溢れている。そうしていると7時過ぎぐらいに私達が乗るヤンゴン行きのバスが来た。行きと同じ小さくワイパーの付いていないバスである。バスに乗り込むと車内は人でいっぱいである。通路にも所狭しと人がいる。私達は前日にチケットを購入していたので(全指定席)ちょうど2席だけ空席になっており、席に着くまでに数分かかってたどり着いた。まだ着席していないにもかかわらずバスは発車して行く。そして私達は遠くなるビーチを見ながら、決してもう二度とこの時期にはここへは来ないことを誓ったのである。
さて、行きと同様に山道をバスが順調に走っていると細い橋のところで対向車に出会った。普通はどちらかが譲るのだろうけど、どちらも譲ろうとはしない。大声で運転手や助手が怒鳴り散らすだけで一向に話がつかない。数分後、このバスより小さいミニトラックが道を譲ることになった。その直後バチが当たったのか私達が乗っているバスはパンクをしてしまった。タイヤを交換するのに約20分ぐらいを費やし、その間すれ違う車に冷やかされながらパンクを修理し、また山道を進んで行く。途中主人が
「何か臭うでえ。」
と言っている。臭いのする方へ目をやると前の席の子供が車に酔って窓から吐いているではないか。だからなのか風に乗って臭いが運ばれてくる。子供にはちょっときつい道程かもしれない。しかし行きもそうだが親は全く関知せず、兄弟で助け合っている。とてもほほえましい光景である。子供は少々グロッキー気味だったが、一度水をフェイントで掛けられて以来目を輝かせてすぐ後ろの席の私達に、
「向こうで水を持って待機している。」「窓を閉めろ。」
などの指示をしてくれる。やはり子供はこうでなくては。人なつこいその子は主人と一緒に通りがかりの人に水を掛けてはしゃいでいる。
バスの車体は濡れながらフェリー乗り場、そしてパテインのバス停留場へと順調に進んだ。停留場で私達は小さな軽トッラクの荷台へと乗り換えされ、2台に別れて違うバス停留場へと向かった。何でも今乗ってきたバスはまたチャウンダに戻るらしい。大型バスがこの近くまで来てはいるのだが、水祭りのため町中には入って来られないらしい。ということは、この何の防御もないトラックに乗せられ町中を行くということは・・・。びしょ濡れを覚悟でトラックは出発した。案の定、いいカモが来たとばかりに皆水を掛けてくる。私達は無防備に掛けられっぱなしである。停留場に着くころには皆全身びしょ濡れである。早速待っていた大型バスに乗り込み、今度は先ほどの倍の人数を押し込み出発した。つくづく予約券を買っておいて良かったと、胸をなでおろさずにはいられない。しかし皆こんな窮屈な所でも寝られるところがすごい。立って寝ている人。窓枠に腰掛けて足を窓の外に出して寝ている人。など、危なっかしいがでもバランスをうまく取りながら寝ている。どんな体勢でも寝られるらしい。これはすごい。どこででも寝られる友達がいるがこれは無理だろうと思ってしまう。ミャンマーの人達のタフさが垣間見られたように思われる。そして一度休憩を入れて、ようやくヤンゴンに到着したのは夕方の4時頃だった。
とにかく疲れた。もう少し滞在したかったがこの時期は本当にビーチにいてもヤンゴンにいてもあまり変わらなさそうである。今度行く時は大型連休を外して行くべきだと反省したが、いろんな地方の水祭りの風景を見られただけでもラッキーと思おうと自分に言い聞かせた。
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| チャウンダでの水祭り |
バスから降りると直ぐここでも水を掛けられる。明日は猛反発してやるー。と主人と2人で熱く誓い家路を急いだ。
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